「東京水道の日」シンポジウム ー 水道事業における女性活躍 ーを開催しました
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令和7年12月1日(月)、7回目となった「東京水道の日」に「水道事業における女性活躍」をテーマとしたシンポジウムを開催しました。
建設業界全体で高齢化が進み若手技術者の入職が減少する中、水道業界でも女性活躍や人材確保・定着への職場環境の改善が急務となっています。東京水道(株)設立5年の節目でもあるこの日、ゲストに松本明子副知事を迎え、水道の現場で女性の活躍を広げる意義や必要な環境整備などを議論しました。
シンポジウムでは「水道事業で活躍する女性を増やすにはどうすればよいか」をテーマに、水道工事の現場や水道局の女性活躍の推進役である建設部長、人事課長が登壇したほか、都水道局と東京水道(株)の女性管理職4名(事務、IT、土木)が登壇しました。
建設部長からは、水道の国際会議に出席した際、トップリーダーの多くが女性だったエピソードが紹介され、水道局でも女性は増えているものの管理・監督職層は「道半ば」である現状が紹介される一方、東京水道(株)の女性管理職(土木)からは、技術者の採用は約3分の1が女性となっている現状や、基幹ライフラインである水道事業のやりがいや魅力等が語られました。
また「大規模現場では女性技術者が増えてきた一方で、路上管の取替工事ではまだ少ない」、「更衣室や仮眠室などの環境整備が重要」、「ソフト面も大切。民間では、遠隔臨場の導入により女性も現場代理人が務めやすくなっている」、「女性が安全に過ごせることは、男性が安全に過ごせることにもつながる」といった発言もありました。
松本副知事からは、成長に従い「理系は男性」といったバイアスが形成されやすいこと、時短勤務はほぼ女性が利用し女性役員が少ないなどの現状が男女間の賃金格差にも表れていることなどの解説があり、都は、ライフステージごとに切れ目ない支援を行っているとのお話をいただきました。
最後に、全ての登壇者が、男女ともに自分らしく一層活躍するための『私の一言』を披露しました。
松本副知事からは、「約5,800人もいる東京水道と水道局の一大組織の強みはたくさんあるが、それを形作っているのはみなさん一人ひとり。若い人は目の前の仕事にベストを尽くしてほしい。上司は、こうした働きが組織を作っていることを考え、是非評価しフィードバックしてほしい。こうした好循環が強靭な東京の水道をつくっていくので、期待している」とのエールがありました。
※ 東京水道の日とは
東京の近代水道の始まりとして、淀橋浄水場から、神田・日本橋地区に給水を開始した1898(明治31)年12月1日に由来しています。東京の近代水道のスタートを記念して、令和元年11月22日に、一般社団法人日本記念日協会より認定を受け、12月1日を「東京水道の日」に制定いたしました。