水道事業紹介
水道管路の耐震化
課題
配水管の延長は、約27,000kmにも及ぶことから、継続的かつ計画的に更新していく必要があります。このため、これまでも外部衝撃に弱い高級鋳鉄管などを、昭和40年代から粘り強く強度の高いダクタイル鋳鉄管へ順次更新してきており、99.9%が完了しています。しかし、埋設物が輻輳する場所等、施工が困難な箇所には、布設年度が古く、漏水発生のおそれがある取替困難管が点在しています。また、ポリエチレンスリーブが被覆されていない鋼管といった漏水リスクが高い管路も残存しています。
首都直下地震などの切迫性が指摘されている中、これまで進めてきた重要施設への供給ルートの耐震継手化は令和4年度末に概成し、今後は、断水被害の一層効果的な軽減に向けて、優先順位を更に明確化していく必要があります。
方向性
- 〇取替困難管は、道路管理者や他企業などと調整を進めながら令和8年(2026)年度までに解消していきます。
- 〇地域全体の断水被害を軽減するため、都の被害想定で震災時の断水率が高いと想定される地域を取替優先地域と位置づけ、当該地域の耐震継手化を重点的に進め、令和10(2028)年度までに解消していきます。
- 〇こうした重点的な耐震継手化の完了後は、水道管の耐久性の分析により設定した供用年数に基づき、計画的に管路を耐震継手管に更新していきます。
<重要施設への供給ルートの耐震継手化(イメージ)>
管路更新の進め方
目標
○管 路 の 耐 震 継 手 率:令和元(2019)年度末45% → 令和12(2030)年度末61%
令和4年5月に公表された「首都直下地震による東京の被害想定」において、想定地震の見直しが行われました。
そのため、 「地震発生時の断水率」と「復旧日数」については、「平成24年被害想定」及び「令和4年被害想定」における想定地震が発生した場合の目標を以下に示すこととします。
【平成24年被害想定】
○地震発生時の断水率※1:令和元(2019)年度末29% → 令和12(2030)年度末21%
○復 旧 日 数※2 :令和元(2019)年度末17日以内 → 令和12(2030)年度末13日以内
【令和4年被害想定】
○地震発生時の断水率※3:令和2(2020)年度末26% → 令和12(2030)年度末19%
○復 旧 日 数※4 :令和2(2020)年度末17日以内 → 令和12(2030)年度末12日以内
※1:東京湾北部地震が発生した場合に断水が想定される給水人口の割合
※2:東京湾北部地震が発生し断水した場合において、断水解消までに要する復旧日数の見込み
※3:都心南部直下地震が発生した場合に断水が想定される給水人口の割合
※4:都心南部直下地震が発生し断水した場合において、断水解消までに要する復旧日数の見込み
令和5年度以降は、令和4年5月に公表の「首都直下地震による東京の被害想定」を踏まえ、変更していくことと致します。
問い合わせ先
【耐震化状況について】
(区部)
(多摩)
【断水率について】