魚による水質監視
水質管理の一環として東京都水道局の全ての浄水場で導入している、魚を用いた検知用水槽について紹介します。
1 浄水場の水質管理
浄水場では、水道水の原料となる河川水などから、浄水処理の各工程の水、できあがった浄水(水道水)に至るまできめ細やかな水質検査をしています。
また、給水栓自動水質計器による常時監視も実施しています。このように、水質管理に万全を期すことで、水道法の水質基準に適合した安全な水道水をつくっています。
2 魚を用いた検知水槽とは
浄水場では、水道水の原料となる河川水などを導いた水槽に魚を飼育し、水質の異常の有無を監視しています。
この監視方法は、水質に異常があった場合に、魚が異常行動を示すことを利用しており、不特定の物質による水質異常を早期に発見できる利点があります。
3 魚を用いた検知用水槽の監視方法
東京都水道局では、監視カメラによる目視と、魚が筋肉を動かすときの電気信号(活動電位)を測定することで、自動的に検知する方法を導入しています。
図1 魚(ヤリタナゴ)による水質監視の様子
魚を飼育している水槽には、河川などの水を常時流しており、水質に異常があった場合には、魚が異常行動を起こします。
魚の異常行動を中央管理室のモニター及び電気信号(活動電位)で検知し、水質異常に対応した浄水処理を実施します。
図3 魚を用いた水質監視方法のイメージ