決算の概要（令和４年度決算）

　生活に欠かすことのできない「安全でおいしい水」を、安定してお届けすることが水道局の最大の使命です。

　令和４年度は、この使命を果たすとともに、「東京水道経営プラン２０２１」（計画期間： 令和３年度から令和７年度まで）に掲げた主要施策を中心に、次のような事業を実施しました。

令和４年度の主要施策

強靭で持続可能な水道システムの構築

（１）安定給水

　①水源対策

• 将来の気候変動による影響も踏まえ、水源の安定化を図るとともに、確保した水源を最大限活用
• 小河内貯水池について、必要な整備や維持管理方針を取りまとめた予防保全計画を策定
• 民有林３４３ヘクタールを購入
• 「みんなでつくる水源の森実施計画２０２１」に基づく施策の推進

　②水質対策

• 高塩基度ＰＡＣの導入
• 直結給水方式への切替えに伴う給水管増径工事の実施
• 水質の見える化を図り、水質や安全性などの情報を発信

　③導水施設の二重化・更新、送水管のネットワーク化・更新

　④施設の適切な管理と長寿命化

• 予防保全型管理による水道施設の長寿命化の推進

　⑤大規模浄水場の更新

• 代替施設の整備の推進

　⑥給水所の新設・拡充・更新

　⑦管路の更新・適正管理

• 長期不使用給水管の撤去
• 約３，０００の重要施設への供給ルートにおける配水管の耐震継手化が概成

　⑧多摩地区水道の強靭化

• 多摩南北幹線の整備が完了

（２）様々な脅威への備え

　⑨災害対策

• 私道内給水管の整備の推進進
• 自家用発電設備の新設・増強

（３）新技術の活用

　⑩新技術を活用した水道システムの構築

• 「水道スマートメータ先行実装プロジェクト推進プラン」の策定
• 約２６，０００個の給水スマートメータを お客さま宅等に設置
• 令和４年１０月に自動検針等を開始

お客さまとつながり、信頼される水道の実現

（４）双方向コミュニケーション

　⑪お客さまとの双方向コミュニケーション

• 「水道サポーター制度」を活用し、交流会を実施
• 家庭及び事業所、合わせて１１，０００件を対象にお客さま意識調査を実施
• 次世代を担う小学生を対象とした、学校水道キャラバンを１，２１０校で実施
• 乳幼児の親世代等を対象とした、地域水道キャラバンを１３４回実施

（５）お客さまサービスの向上と業務の効率化

　⑫デジタル化の促進によるお客さまサービスの向上と業務の効率化

• 令和４年１０月に「東京都水道局アプリ」の運用を開始

　⑬災害時の応急給水対策

• 首都直下地震を想定した、他水道事業体との合同防災訓練及び給水車応援要請・給水車の差配に関する情報伝達訓練等の実施

（６）環境に配慮した事業運営

　⑭環境対策

• 「東京都水道局環境５か年計画２０２０－２０２４」に基づく施策の推進
• 太陽光発電設備及び省エネ型ポンプ設備の整備
• 「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例」に基づき、羽村導水ポンプ所がトップレベル事業所に認定
• 「埼玉県地球温暖化対策推進条例」に基づき、朝霞浄水場がトップレベル事業所に認定
• 玉川上水の水路と法面の維持管理を実施

東京水道を支える基盤の強化

（７）グループ経営の推進

　⑮業務運営体制の強化

• 都の広域水道としての一体性と責任を確保し、効率的な運営体制を構築するため、引き続き､グループ経営を推進するとともに、政策連携団体へ業務を移転

（８）強固な人材基盤

　⑯人材確保・育成

• 「東京水道グループ人材育成方針」に基づきグループ一体となった人材育成の取組を推進
• 継承すべき技術の体系化・見える化、組織的なＯＪＴ、効果的な研修の実施

　⑰他事業体貢献

• 横浜市水道局・川崎市上下水道局・神奈川県企業庁と連携し、「首都圏水道事業体支援事業」を実施
• 海外からの研修の受入れ、国際会議への参画等を通じた国際貢献
• 海外水道事業体への技術協力等

（９）健全な財政基盤

　⑱健全な財政運営

• 工業用水道事業の廃止に伴い、水道事業で活用できる資産を有償移管するための経費に、工業用水道事業施設等移管経費積立金１４０億円を取崩し充当

　⑲経営プランの推進

• 目標管理の徹底

令和４年度決算　（税抜）