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クリプトスポリジウム対策

クリプトスポリジウム対策

 水道水の原料となる河川などには、消毒に用いている塩素が効きにくい病原性微生物が流れてきてしまうときがあります。クリプトスポリジウムはその代表的な微生物の一つです。
 このページでは、浄水処理におけるクリプトスポリジウムへの対策を紹介します。

1 クリプトスポリジウムとは?

 クリプトスポリジウムとは、人にも家畜にも感染する病原体の一種です。

 クリプトスポリジウムに汚染された食物や飲料水などにより、口から入って腸に寄生し、下痢や腹痛、発熱を引き起こします。これらの症状は健康状態にも寄りますが、通常は1~2週間で免疫が働き、自然に治ります。

 クリプトスポリジウムは直径4.5μm~5μmの大きさのオーシストと呼ばれる殻のようなものに包まれた状態で環境中に排出されるため、環境水中で長期間生存できます。

 また、塩素に対する抵抗性も高く、家畜・野生動物の糞尿等が水源に混入し、浄水場で除去できずに水道水が汚染されると爆発的な集団感染を引き起こす危険があります。過去にアメリカのミルウォーキー市で40万人以上が感染した事例が報告されています。

  
 図1 蛍光染色したクリプトスポリジウム            図2 クリプトスポリジウムの顕微鏡写真

2 対策

 クリプトスポリジウムは塩素抵抗性が高いため、浄水場で塩素を注入しても消毒することはできません。しかし、適正量の凝集剤を注入し、沈殿、ろ過することでクリプトスポリジウムそのものを取り除くことができます。

 東京都水道局では、厚生労働省が平成19年3月(令和元年5月改正)に示した「水道におけるクリプトスポリジウム等対策指針」に基づき、浄水場で濁りを徹底的に取り除いて、安全な水道水をお届けしています。

それに加えて、定期的な検査を行い、水道水がクリプトスポリジウムに汚染されていないことを確認しています。
 水質検査結果は、こちらをご確認ください。


図3 水質センターでの検査

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