「東京水道経営プラン2016」に掲げた施策

Ⅱ 取組の進化・発信

Ⅱ-1お客様との対話(実感・信頼していただくための対話)

令和2年度の主な実施内容

(1)水道を実感し理解を深めていただく取組

①東京水道あんしん診断
計画 安全でおいしい高品質な水を実感していただくとともに、お客さまニーズをきめ細かく把握するため、平成27年度から令和元年度までの5年間で、都営水道使用者全戸(大規模使用者、公共施設等を除く。)を訪問

計画訪問件数 : 約750万件
実績 令和元年度で事業終了
評価

 平成27年度から令和元年度までの5年間で約749万件の診断を実施しました。
 お客さまの目の前で水質調査を実施し、結果を説明することで、個々のお客さま宅の水道水の安全性について確認いただくとともに、高度浄水処理や災害時給水ステーション(給水拠点)について、パンフレット等を用いて具体的に説明し、お客さまに周知することができました。
 また、令和元年度に今後の施策に関する設問を追加するなど、アンケート内容の見直しも行い、お客さまの多様なニーズを把握することができました。
 本事業により収集したデータ、アンケート結果を分析し、お客さまの関心が特に高い震災対策や水質に関する情報発信の改善を図るなど、今後の水道事業に活用していきます。

②多様な地域広報の展開
○水道キャラバンの充実
計画

学校水道キャラバン
都営水道給水区域内の小学4年生を対象に、東京水道への理解(「水道水のおいしさ」「安全性」「大切さ」など)を深めてもらうため、希望する小学校へキャラバン隊による訪問授業を実施

 

地域水道キャラバン
学校水道キャラバンのノウハウを活かし、乳幼児を子育て中の保護者を主な対象とした地域水道キャラバンを児童館等で実施
また、対象を拡大し、一般の方々向けの地域水道キャラバンを局PR館や区市町主催の講座、イベント等で実施

 

実施目標
学校水道キャラバン : 1,200校
地域水道キャラバン :    200回

実績 令和2年度実績
学校水道キャラバン : 866校
地域水道キャラバン :  66回※

※地域水道キャラバンの内訳は以下のとおり
 乳幼児を子育て中の保護者が主な対象:62回
 一般の方々を対象としたもの    :4回
評価

 令和2年度の水道キャラバンの実績は上記のとおりとなりました。
 新型コロナウイルス感染拡大の影響による学校の臨時休校や児童館等の施設の臨時休館及びイベント自粛の影響により、学校水道キャラバン、地域水道キャラバンともに実施目標を下回る結果となりました。
 学校でのキャラバン実施後のアンケートでは、「どうやって安全でおいしい水が作られているか分かりましたか」という質問に対し、児童の9割超から「とてもよく分かった」「分かった」という評価を頂きました。主な意見として「美味しい水が届くまでこんなにたくさんの人が頑張っているのがびっくりだった。」「水道の水を作るまでがとても大変だからこれからは水道の水を大切に使っていきたいです。」などが寄せられ、水道水への理解を深めてもらうとともに、水道水を大切にする意識の醸成に効果がありました。
 また、先生方の9割超から「とても分かりやすかった」「分かりやすかった」という評価を頂きました。主な意見として「内容が分かりやすく、とても楽しく学習することができた。ICTの活用やクイズ、実験など様々なことがもりこまれていて理解を深めやすかった。」「子供が理解しやすい言葉、既習の知識で説明してくださったので、分かりやすかったと思います。」「コロナウイルスの状況下で校外学習に行けず実演を見ることが難しい為、大変助かりました。ろ過・沈でんは子供たちも大盛り上がりでした。」などが寄せられました。
 地域の児童館等で実施した水道キャラバンのアンケートでは、参加者の9割超から「講座を受講し、ためになった」との評価を頂きました。主な意見として「水道水の安全性についてより理解が深まりました。これからもっと水道水を飲料水として利用しようと思います。」「災害が起こった時の水道についての知識がなかったので話がきけてよかった。備える量など方法が分かって良かったです。」などが寄せられ、子育て中の保護者の方などに、水道水の安全性や震災への備えなどについての理解を深めていただきました。
 一般の方々向けの水道キャラバンでのアンケートでは、参加者の9割超から「ためになった」との評価を頂きました。主な意見として「私たちの毎日の生活には、水は絶対に必要なものなので、この講座はとても良かった。」「水のくみ置きや災害時給水ステーションなど、日常に身近なことも紹介いただけて参考になりました。」などの感想が寄せられ、水道事業に関する理解の促進及び危機管理への意識付けに効果がありました。
 平成28年度から令和2年度までの間で、学校キャラバンは延べ5,919校、地域水道キャラバンは延べ1,017回実施しました。令和3年度以降も引き続き実施していきます。

 

▲学校水道キャラバンの様子   ▲地域水道キャラバンの様子(左:児童館、右:一般の方々向け)

○工事現場等での広報
計画 地域イベントへのPRブースの出展

地域別広報紙(地域水道ニュース)の配布

工事現場における見学会の実施や広報看板の設置など様々な取組の充実
信頼や親しみを深めていただくため、水道の仕組みや安全でおいしい高品質な水に関する取組等について説明を実施
実績 6月の水道ふれあい月間等において、地域主催イベント、駅前広場、商店街などで「水道なんでも相談」を実施し、水道に関する様々な相談に答えるとともに、水道水の試飲を実施
 「水道なんでも相談」 件数  :   10件

各地域を担当する営業所等において、地域特性や地域のニーズを踏まえて、地域情報等を分かりやすく伝える「地域水道ニュース」を発行
 発行回数 :    70回
 発行部数 : 305,806部 

現場見学会の開催3件、その他局事業PR等4件、計7件
評価

・地域イベントでのPRブースの出展及び地域別広報紙(地域水道ニュース)の配布
 令和2年度は、新型コロナウイルス感染症の拡大や緊急事態措置の発令を踏まえ、「水道なんでも相談」等イベントの実施を原則として中止し、懸垂幕等の掲出やポスター掲示、地域水道ニュースの発行等、3つの「密」(密閉・密集・密接)が生じない方法により広報することとした。実施出来た「水道なんでも相談」等のイベントにおいても、例年のような可動型水飲栓による水道水の試飲は混雑回避、感染対策のため行えませんでしたが、お客さまからの質問、意見等を受け付けました。これにより、水道水の安全性やおいしさについてPRを行うとともにコミュニケーションを図ることができ、相互理解が促進されました。
 また、地域の災害時給水ステーションや局事業のPRが記載されたパネルの設置、地域別広報誌の配布などの取組を行ったことで、水道事業への理解や親しみをより一層認識していただくことができました。
  「地域水道ニュース」については、発行地域に即したもの(災害時給水ステーションの場所等)や、時宜に即したもの(手洗い・うがいの呼びかけ)、キャッシュレス決済など局の取組について積極的に掲載し、適時適切に広報しました。

 

・工事現場における見学会の実施や広報看板の設置など
 令和2年度は、新型コロナウイルス感染症対策のため、現場見学会の中止や規模の縮小等、例年と比較してお客さまと直接接する機会が減少することになりましたが、工事現場周辺にお住まいのお客さまや学生等を対象とした現場見学会や、局事業PRの実施により、少ない機会の中で地域の皆様と直接触れ合うことで、水道を身近に感じていただくことができました。
 また、多くのお客さまに水道工事への信頼と親しみを深めていただくため、工事内容をイラストで分かりやすく説明した広報看板の設置、デジタルサイネージによる情報発信や、工事のお知らせビラの裏面を活用した水道の仕組みや安全でおいしい高品質な水をお届けするための取組等の広報を行いました。
 さらに、多様な地域広報を展開するため、受注者に水道工事におけるイメージアップ事例集を配布し、工事現場のイメージアップに努めました。
 このように、東京水道経営プラン2016に基づき、現場見学会や広報看板をはじめとする、多様な地域広報を展開し、着実に実施しました。今後も、水道工事へのご理解ご協力をいただけるよう、地域に即した取組を着実に行っていきます。

 

  ▲地域イベントの様子    ▲水道工事のPRの様子  ▲デジタルサイネージ設置の例

目標管理も併せてご覧ください。

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